
この記事の答え
大手企業の新規事業では、既存事業から人を動かせず、マーケティングを担う人が足りなくなりがちです。そこで、マーケティング特化の複業マッチング「カイコク」を通じて、月10〜80時間の業務委託でプロのマーケターを立ち上げメンバーに迎える企業が増えています。
担っている役割は、PoC(概念実証)の設計と運用、事業化に向けた仮説検証、新ブランドの世界観づくり、新サービスサイトのディレクション、新規開拓の営業など幅広いのが特徴です。本記事では、大手企業の新規事業7件の進め方を、依頼内容・月の稼働時間・期間・参画した人材像とともに紹介します。
※掲載している事例は、企業が特定されないよう業界やテーマを一般化しています。
この記事でわかること
- 大手企業の新規事業でマーケティング人材が足りなくなる理由
- 複業のプロ人材が担った役割と、月の稼働時間・期間の実例
- 依頼範囲の決め方と、社内体制とのつなぎ方
大手企業の新規事業で、マーケティング人材が足りなくなる理由
大手企業にマーケティングの専門部署があっても、新規事業に人を回せるとは限りません。カイコクに寄せられる相談を見ると、理由は大きく3つです。
- 社内のマーケターは既存事業に配置されている:主力事業の数字を担う人を、成否が見えない新規事業へ異動させる判断は簡単ではありません。
- 事業化の判断前に、正社員採用を決めにくい:PoCや販売トライアルの段階では、事業として続くかどうかがまだわかりません。採用には数か月かかり、事業化の判断時期にも間に合わないことがあります。
- 既存事業と求めるスキルが違う:BtoC企業がBtoBサービスを始める、まだ市場がないカテゴリに挑むなど、社内に経験者がいない領域であることが多くあります。
複業のプロ人材であれば、月数十時間から参画でき、事業化の判断に合わせて稼働や役割を見直せます。カイコクの事例では、応募から最短1日、半数以上が3週間ほどで参画が決まっています。
大手企業の新規事業×複業マーケターの事例7選
7件の役割は、マーケティング責任者に近いポジションから、Webディレクション、ブランドづくり、営業まで分かれています。新しい順に並べています。
- 事例1:大手ITインフラ企業(新サービスサイトの立ち上げ)|コンテンツディレクター|月65時間|2026年10月〜|参画決定まで22日
- 事例2:大手化粧品メーカー(新しい美容デバイスブランド)|クリエイティブディレクター|月15時間|2026年10月〜|参画決定まで1日
- 事例3:大手インフラ企業(AI関連の新規事業)|フィールドセールス|月30時間|2026年6月〜|参画決定まで13日
- 事例4:上場企業グループの子会社(BtoB向けAIプロダクト)|プロダクトマーケター|月40〜80時間|2026年2月〜継続中|参画決定まで4日
- 事例5:インフラ系大手企業(新規BtoBサービスの事業化)|マーケター、Webディレクターの2名|各月60時間|2025年6月〜事業化まで|参画決定まで約6週間
- 事例6:中小企業向けクラウドサービスの大手(新規サービスのPoC)|インサイドマーケター|月50〜70時間|2025年2月から約5か月|参画決定まで1日
- 事例7:大手デベロッパーグループ(暮らし領域の社内新規事業)|マーケティングディレクター|月20時間|2024年3月〜継続中|参画決定まで約6週間
事例1|大手ITインフラ企業:新サービスサイトの立ち上げと運用を、社内側の立場で推進
状況:組織の統合と事業移管が重なる時期に、運用サービス事業の専用サイトを新しく立ち上げることになった。外部の支援会社と連携しているが、自社の視点で制作物を確認・判断できる人が足りない。
依頼内容:SEO記事・ホワイトペーパー・導入事例のディレクションと品質確認、CMSでの更新、リード管理、アクセス解析にもとづく改善提案
参画した人材:多くのBtoBサイトでコンテンツディレクションとサイトグロースを担い、データをもとにした改善を得意とするマーケター
ポイント:外部パートナーとの間に立つ「自社側の担当者」として参画。作業の代行ではなく、ブランドの品質を守る役割を担っています。
事例2|大手化粧品メーカー:新しい美容デバイスブランドの世界観を設計
状況:新たな成長の柱として、美容デバイスのブランド立ち上げを進めている。技術開発は進んでいる一方、ブランドストーリーやデザインの方向性を担う専任者がいない。
依頼内容:ブランドの世界観とCI(コーポレート・アイデンティティ)の設計・統括。将来のD2C・モール展開を見すえた一貫性づくり
参画した人材:大手化粧品会社と美容家電ブランドで、女性向け美容商材のブランドづくりに一貫して携わってきたクリエイティブディレクター
ポイント:月15時間という少ない稼働で、方向性を決める上流部分だけを担う形です。応募の翌日に参画が決まりました。
事例3|大手インフラ企業:まだ市場のないAI関連サービスの新規開拓
状況:グループで立ち上げたAI関連の新規事業が、市場そのものを創るゼロイチの段階にある。機能の説明ではなく、サービスの価値を顧客の意思決定者に伝えられる人が必要だった。
依頼内容:企業のマーケティング責任者や経営層に向けた、初回商談から受注までの営業。成功パターンを型にして社内に残すこと
参画した人材:広告やSaaSなど複数の商材で営業成果を上げ、マーケティングと財務の知見も持つプロ人材
ポイント:マーケティングに限らず、新規事業の営業も複業のプロ人材が担っています。
事例4|上場企業グループの子会社:BtoB向けAIプロダクトのPMFに向けたマーケティング
状況:新規プロダクトのPMF(プロダクトマーケットフィット)を目指しているが、人手が足りず、分析・コンテンツ制作・Webのコンバージョン改善まで手が回っていない。
依頼内容:1プロダクトのマーケティングオーナーとして、方針決定、全体のディレクション、インサイドセールスとの連携。Web流入の改善、広告・LP・コンテンツ制作、比較サイトへの掲載
参画した人材:BtoB企業でマーケティング戦略の立案から実行までを担い、戦略と実行を分断させずに社内を巻き込んで進めるマーケター
ポイント:月40時間から始め、役割の広がりに合わせて稼働を増やしています。3か月後の目標を「KPIが伸び、業務を自走できている状態」と置いてスタートしました。
事例5|インフラ系大手企業:新規BtoBサービスを、事業化の判断まで2名で推進
状況:既存事業とは異なる領域で、新しいBtoBサービスの事業化を目指している。事業化の判断時期が決まっており、それまでにマーケティングの仮説検証と体制づくりを終える必要があった。
依頼内容:マーケター:販売トライアルやウェビナーによる仮説検証、ブランディングとPRの方針づくり、SFA・MAの導入を含む業務設計。Webディレクター:サービスサイト構築での制作会社とのやりとりと進行管理、その後の開発会社への引き継ぎ
参画した人材:事業会社のCMOとして、新規事業を検証段階から主力事業に育てた経験を持つマーケター/新規プロダクトのWebサイト構築でディレクター・PMを担ってきたWebディレクター
ポイント:役割の違う2名が同時に参画し、事業推進チームの一員として週次の会議に入りました。
事例6|中小企業向けクラウドサービスの大手:新規サービスのPoCを短期間で回す体制づくり
状況:既存のユーザー基盤を活かして、周辺領域の新規サービスを複数検証したい。ただ、社内のWebチームの人手が限られていた。
依頼内容:共催ウェビナーの企画と集客、LPの設定、結果の分析と改善。商談に同席し、商談数をKPIにPDCAを回すこと
参画した人材:ウェビナー集客とインサイドセールスの両面に対応できるマーケター
ポイント:応募の翌日に参画が決まり、PoCの検証スピードを上げることに集中した事例です。
事例7|大手デベロッパーグループ:暮らし領域の社内新規事業を長期で伴走
状況:グループの社内新規事業として、暮らしに関わるBtoCサービスを立ち上げた。事業担当者の異動が重なり、マーケティング全体を見られる人が必要になった。
依頼内容:年間マーケティング計画の引き直し、顧客獲得の施策、サービスの担い手を募集するための施策
参画した人材:上場企業2社で新規事業の開発・推進や、社内の新規事業制度づくりに携わってきたマーケター
ポイント:月20時間で、2年半以上にわたり継続しています。需要側の顧客獲得と、サービスを支える供給側の募集を両輪で見ている点が特徴です。
7つの事例に共通する進め方
7件の事例では、依頼範囲と社内とのつなぎ方を、参画の最初に決めています。共通点は4つです。
- 事業化の判断時期から逆算して、依頼範囲を決める:PoCの期間、販売トライアル、事業化の判断日など、決まっている日程から「いつまでに何を確かめるか」を先に置きます。事例5・6はこの形です。
- 決裁者と直接やりとりできる体制にする:新規事業は判断の速さが成否を分けます。週次の定例やチャットで、事業責任者と直接つながる形が多く見られます。
- 外部の制作会社やパートナーとの間に立つ「自社側の担当者」を置く:制作を任せきりにせず、自社の戦略やブランドの観点で判断する役割を、複業のプロ人材が担います。事例1・5がこの形です。
- 少ない稼働で始め、役割に合わせて広げる:月15〜40時間ほどから始め、事業の進み具合に合わせて稼働や人数を見直します。複数の職種が必要になった段階では、BLAMがカイコクのメンバーと社内の人材でプロジェクトチームを組む「PjTOマーケティング」で、戦略から実行まで一気通貫で支援することもできます。
よくある質問
大企業の新規事業で、社内にマーケティングがわかる人がいない場合はどうすればいい?
既存事業から人を動かせない場合は、新規事業の領域に近い経験を持つ複業のプロ人材を、業務委託で迎える方法があります。カイコクの事例では、マーケティング責任者に近い役割から、Webディレクション、ブランドづくり、営業まで、月10〜80時間で参画しています。
新規事業のPoCを短期間で回したい。マーケ担当を業務委託で迎えることはできる?
できます。PoCの期間や事業化の判断時期を先に決め、その日程から逆算して依頼範囲を決めるのが一般的です。中小企業向けクラウドサービスの大手企業の事例では、ウェビナー集客と商談同席を担うマーケターが応募の翌日に参画し、約5か月間PoCを支えました。
複業のマーケターには、月何時間くらいから依頼できる?
ブランドの方向性づくりのような上流の役割なら月15時間ほどから、実務まで担う役割なら月40〜80時間ほどが目安です。事業の進み具合に合わせて、稼働時間を見直すこともできます。
依頼してから参画まで、どれくらいかかる?
本記事の事例では、応募から参画決定までが最短1日、半数以上が3週間ほどでした。正社員の採用より早く体制をつくれるため、事業化の判断時期が決まっている新規事業と相性がよい方法です。
大手企業が複業人材に新規事業を任せるとき、情報管理や契約はどうする?
秘密保持を定めた業務委託契約を結んだうえで参画します。事例では、チャットツールや共有ドライブのアカウントを企業側で発行し、必要な範囲だけ権限を付与する運用や、貸与PCを使う運用が見られます。
事業化の判断のあとは、どうなる?
同じ人材が継続して事業の拡大を担う、役割を変える、必要な職種を足してチームにするなど、事業の状況に合わせて選べます。複数の職種が必要になった段階では、カイコクのメンバーと社内の人材でチームを組む「PjTOマーケティング」で支援することもできます。
カイコクとはどんなサービス?
株式会社BLAMが運営する、マーケティング領域に特化した複業マッチングサービスです。登録マーケターは14,000名以上、取引企業は1,000社以上です(2026年11月現在)。
新規事業のマーケティングを担う人が社内にいない、PoCの体制を早くつくりたい。そんなときは、まずはご相談ください。事業化の判断時期や依頼したい範囲をうかがったうえで、合う人材像と進め方を一緒に整理します。
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